2009年6月25日

キングカズ

キング 日本代表MF中村俊輔(30)が、横浜の実家に大事に保管している1枚の写真がある。98年2月。当時、19歳だった中村は初めて日本代表の合宿(オーストラリア)に招集された。
日本が初めてW杯出場を決め、フランスに向けての選考合宿だった。同じユニホームを着て練習しても、互いがライバル同士。もし中村が生き残れば、予選を勝ち抜いた誰かが、選考から漏れることになる。「食事会場でもみんな黙々とご飯を食べるだけで、静かで異様な雰囲気だった。みんなピリピリしていて練習の合間にも冗談を言う人はいない。代表って怖いところだなと思った」。慣れない環境にストレスはたまる一方だった。「みんなW杯出場に向けて必死なんだ」と自分に言い聞かせて納得するしかなかった。サバイバル合宿中に救いの手を差し伸べた人がいた。「緊張するなと言っても無理だろうけど、緊張しなくていいんだよ。自分の持っているものを普通に出せばいいからね」。カズこと三浦知良だった。時間にして5分程度。ほかにも豊富な経験をもとに、いろんなアドバイスを受けたが、緊張のあまり全く耳に入らなかった。「懐が深いというか、やはりキングだったね。今でもあの場面は鮮明に覚えているよ」。後日、その光景を撮ったカメラマンから写真をプレゼントされた。
練習終了後、汚れた練習着を着たまま、グラウンドに座って一生懸命カズの話を聞いている自分がいる。  「元気がない時、スランプの時、ケガした時は実家に戻ってその写真を見て元気をもらっている。「いつ見ても新鮮だね」。世界一と評されるスペインリーグでプレーすることが決まり、日本代表の不動の司令塔の座に上り詰めた今も、「その写真があるから初心に戻れる。 疲れた時は力を与えてくれるような気がする。」 と語った。 


投稿者:FC-Cyberstationat 13:00 | ジロー日記 | コメント(14) | トラックバック(0)