2009年11月19日

キングカズ〜ヴェルディ川崎時代〜

私がカズに惹かれ、尊敬し、チケットを買い三ツ沢に足を運ぶ理由、それはカズが私にとってスーパースターだからだ。カズをスーパースターと決定的に感じたのは、今から10年以上も前の(私の記憶では)1994年、当時会員であったヴェルディ川崎市民会主催の”ファンの集い”(みたいなイベント@とどろきアリーナ)に参加した時だ。
ヴェルディ選手たちのトークショーなどがあった後、選手のお宝グッズプレゼント大会が催された。
北澤、武田、菊池新吉らがジャージやTシャツなどを提供し、それを欲しがって手を上げたり、叫んだりして目立ったファンを選んでプレゼントするという企画であった。幸運にも選ばれるファンは、会場前方ではしゃぐ小学生の子供ばかりで、必死に手をあげるオヤジの私などは見向きもされない状況であった。

そんな中、最後にカズが登場してきた。
当然、会場のボルテージは最高潮、子供、ギャル、おばさん、おじさんのみんながカズのジャージを欲しがって「欲しいー」と叫んでいた。
その時、会場後方の端にひっそりと1人のチャーミングな女性が居ることに、誰も気づいていなかった。
カズを除いて。
カズは、前方で騒ぐガキには目もくれずに言った、

「そこの後ろにいる素敵な女性にプレゼントします」と。


それまで騒いでいた私を含めファン全員が後ろを振り返ると、そこにチャーミングな女性がご主人(らしい方)に付き添われて居た。彼女は立ってはいなかった、車椅子に座っていた。加えて、遠目からみても、かなりの(重度の)ハンディを背負っている様子が見てとれた。
彼女が会場に来ていることに気づかず、席や前方のスペースを譲ることもしなかった自分がとても恥ずかしかった。
でも、カズだけは彼女をしっかりと見つけ、彼女に自分の試合用ウォームアップジャージをサイン入りでプレゼントし、こう言った「昨日の試合で着てから洗ってないので、クサいです」。
場内は大爆笑。そして、彼女とカズに大拍手。

その瞬間のカズからは、光り輝くオーラが発せられていた。
フットボーラーやアスリートとしてのオーラではなく、人間としてのオーラが。
その時から、カズは私にとってのスーパースターになった。
その後、かの女性に何回か等々力競技場で会って話をした。

「その着ているジャージ、カズのですよね?」と聞くと、
「そうです。もちろん、あれからも洗ってません。今日もヴェルデイを応援しましょう。勝って欲しいですね」。

彼女は、幸せそうな笑顔が素敵な、とてもチャーミングなサポータでした。
カズは彼女と私に、幸せをプレゼントしてくれました。
これからも、ずっとカズを応援して行きます。

投稿者:FC-Cyberstationat 09:58| ジロー日記 | コメント(0) | トラックバック(0)

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